電装班 車両発送日までの報告

◆電装班

私たち電装班の作業は車両の分解から始めました。燃料タンクの燃料を抜き、錆びたボルトが折れないよう丁寧に取り外しました。

次に灯火類を外し、室内ではステアリングからヒータ、配線、インパネの順に分解しました。

配線のカプラは誤接続防止のため番号を付けながら外しました。

続いて、取り外した配線を広げ、分岐点を確認しながら整理しました。

古い回路図は電装品が一体化されていたため、ラリー仕様に合わせて電装品ごとの回路図を新たに作成しました。

実際の配線と照合し、今回のラリー競技を見据えて必要なリレーやスイッチも追加しました。

部品点検ではヒータやワイパーモーター、スタータなどを分解清掃し、錆取りと再塗装を実施していきました。

安全面では、イグニッションスイッチに大電流が流れないようメインリレーを設置し、ヘッドライトにもリレーを追加して、

電流値を計算してヒューズを設けました。配線加工後、灯火類やスイッチ類を仮接続して動作確認を行い、

異常があれば故障探求を重ねて、問題がなければビニールテープとコルゲートチューブで保護しました。

配線の取り回しは、トラブル時に迅速対応できるよう工夫しました。最後に各部品を接続し、車両を完成させました。

完成後はさらに電圧計やラリー用部品を追加しています。

レストア後の最初の火入れでは電装部品がちゃんとつくのかどうか凄く緊張しましたが、

無事に作動し完成できたと思えた瞬間はすごく嬉しかったです。

 

 

ところが北海道ラリーキャラバン中に、マドリード号は燃料ポンプとキャブソレノイドのアース不良により、

エンジンが始動しないトラブルに見舞われました。午後10時の極寒の中での出来事でした。

日中は比較的過ごしやすかったため、寒さを甘く見ていた私たちは、夜の急激な冷え込みに驚きました。

現場は凍えるような状況で、手がかじかむほどの寒さでした。

マドリード号の電装担当と数名のメンバーは、寒さと闘いながら故障探求を開始、燃料系統や電装系を一つずつ確認し、

時間をかけて原因を絞り込みました。最終的にアース不良であることを突き止め、限られた照明と工具で修正作業を進めました。

寒さで作業効率が落ちる中、全員で協力し合いながら、遅くまで作業を続けました。

やがてエンジンが再び始動した瞬間、現場に大きな安堵と達成感が広がりました。

過酷な環境下でのトラブル対応は、チームの結束と技術力を試す場となり、忘れられない経験となりました。

仲間の大切さを噛み締めた瞬間となりました。

 

 

 

一方、北海道ラリーキャラバンの間、サンセット号に電装品のトラブルはありませんでした。

しかし、ドライバーから「メーターが傾いている」「メーターの照明が暗い」という要望があり、キャラバン終了後に対応しました。

傾きの原因はメーター固定枠のゆがみで、修正はリスクが高いと判断したため、隙間にゴム片を挟んで傾きを解消しました。

照明については、既存のものとは別にLEDを追加し、状況に応じて明るさを調整できる機構を取り付けました。

ところがここまで順調だったサンセット号の電装系にトラブルが発生しました。

航空機でのシッピングの日が近くなったので最後の試走確認を進めていたら、バックライトが点灯しないトラブルが起こりました。

故障原因を調べたところ、単純なバルブ切れでした。

それでも直ちに先生に相談し、万全を期するためにすべてのバルブを新品に交換するべきと判断し、急いで交換作業を実施しました。

何とか車両発送日に間に合わせ、無事に送り出すことができた際は、やれやれ感とともに安堵に包まれていました。

 

 

これから挑むラリーの現場では、どんなことが起きるかわかりません。

どんな状況でも対応できるように今できる最善を尽くしながらしっかりと準備を進め、

本番迅速な修理対応ができるように気持ちを引き締めていきます。

そして、何としてもシビック2台をモンテカルロのゴールまでを届けられるように頑張ります!!